キックの作成
さて、ペンディングになっていたキックトラックの作成について、書こうと思う。
打ち込み音源でも、特にエレクトロ系などでは、低域の響きを重視し、アタックを出さないキック音が多いように思う。つまり、音としてはっきり認識することは難しいが、腹にくる感じの、そういうキック音。
私の場合は、そういうキック音があまり好きではないのと、歪ギターが盛大に入る中でキックによるビートもはっきり聴かせたいため、キック音は、アタックを明確に出す方向で作成している。アタック+低域、という感じだ。
ところで、キック音を含めドラム、パーカッション系の音は、Native Instruments 社のBattery (現在はVer 4)を使用している。どうしてこれを選んだか、については、もうずいぶん前のことなのですっかり忘れてしまったが、現状では何ら不満がないので、特に他のプラグインに手を出そうとも思わない。
肝心の音源であるが、上記Battery 4 は膨大なライブラリが同梱されていて、それらから選ぶことも可能であるが、主には、ハードウェア機材であるKORG 社のTR-Rack からサンプリングした音源を用いている。
TR-Rack のドラム音源は、当時の他のハードウェア機材のドラム音源と比べて音の荒れ具合が絶妙であり、私としてはほぼ一目惚れの状態でこの機材を購入したのであった。
キックの生音は、こんな感じである。
このままでは、ギターや他の音も足したときにアタックがおそらく前に出てこないし、低域も不足している。なので、まず、低域の増強を図る。ここでは、UAD-2 のVOG(Voice Of God) というレゾナンス系のプラグインを用いる。こんな感じである。
低域がかなり増強されいることが分かると思う。
これではアタックが出ないのと、超低域が野放しになっているのが気になるので、EQ処理する。EQ のプラグインは、ここでは上記UAD-2 のプラグインの一つであるNeve 1081 を使用している。
これで、超低域を絞ると共に、キックのアタックのあたりのゲインを上げる。だいたい2kHz~3kHz の間くらいだと思っている。また、キックの低音成分を若干持ち上げる。50Hz~60Hz あたり、500Hz~600Hz あたり。こんな感じになる。
これで、2MIX 段階でのキックの音作りは、いちおう、終了である。
Kick (VOG + EQ) 時の画面はこんな感じ。
キックのアタックは、最後のマスタリング課程において、他の音とも兼ね合いを見ながら、さらに増強されることになる。
次はスネア編。
UNIVERSAL AUDIO UAD-2 SATELLITE THUNDERBOLT OCTO CORE DSP アクセラレーター (ユニバーサルオーディオ)
- 出版社/メーカー: Universal Audio
- メディア:
- この商品を含むブログを見る
NATIVE INSTRUMENTS ネイティブインストゥルメンツ/KOMPLETE 12
- 出版社/メーカー: Native Instruments
- 発売日: 2018/10/01
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログを見る